三太夫の「おれのいうことは正しい」

「株式投資」「将棋」「動物」をこよなく愛する頑固なひねくれ者の悠々自適な晴耕雨読生活

ニプロの変幻自在な配当策


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日経平均における200円以上の変動は継続して、これで6営業日連続に。

そして明日は、アメリカの中間選挙の結果が場中に判明するらしく、これまた波乱含みという噂です。

この間、プラスとマイナスが交錯していると思っていましたが、

改めてチャートを見ると、ここ6営業日全体ではきれいに上昇しています。

結局は上に戻ってしまうのでしょうか。

KDDI (9433)で被った深い爪痕だけが、ポートフォリオに取り残されていますが……。

 

明後日に第2四半期決算発表を控えたニプロ (8086)から、今四半期と通期の業績予想、及び配当の修正リリースがありました。

このタイミングで修正リリースを出す意味があるのか、甚だ疑問ではありますが、ニプロはこれをよくやる印象があります。

 

肝心の内容ですが、この第2四半期の業績については、売上高は予想より微減ですが、純利益は約1.5倍に上方修正です。

また通期予想については、売上高は予想と変わらず、営業利益はプラス6.4%、経常利益はプラス18,1%、

そして純利益は3.5%のそれぞれ上方修正です。

本第2四半期の純利益1.5倍は素晴らしいのですが、通期ではプラス3.5%に萎むとの予想。

この理由については言及されていませんが、ニプロお得意の第4四半期での急失速を織り込んでいるのでしょうか。

 

一方で、この銘柄は配当策に関してかなりの曲者です。

「増配予想」と「減配」を駆使して、株主を幻惑することに長けているのです。

第2四半期などに、期末配当の増配予想を出しておき、実際に期末になったら大幅に減配(予想していた増配をキャンセル)します。

ただし、それだけでは印象が悪いので、同時に出す次期の配当予想については、大幅な増配数字を出してくるのです。

そのため、ニプロというと増配という言葉を聞くイメージが少なからずあるのですが、

実際のここ4年の年間配当は、32.5円→34円→30円→29円とジリ貧になっています。

 

さて今回の配当策ですが、

[変更前] 中間:12円、期末:18円

[変更後] 中間:19円、期末:13円

となっています。

 

またしても何やら怪しい変更で、意図がよくわかりません。

トータルでは年間2円の増配予想ではありますが、ほぼ、期末配当分を中間配当に移しただけという印象です。

配当策に関しては、この銘柄を信頼することはできませんので、

どうせ期末も大幅減額して3年連続減配に違いないという心の準備はしておくつもりです。