今週のA級順位戦で豊島将之八段が3連勝を飾り、既にただ一人となった全勝を守りました。
現在の豊島八段は絶好調で、先日は藤井聡太四段相手に貫禄を見せつけましたし、
今期勝率は藤井四段を上回って全棋士中トップです。
生まれは愛知県一宮市出身(5歳から大阪)ということで、私にとっては準地元の棋士ですし、
大盤解説会で生解説を聞いたこともあります。
B級1組を通過するのに4年を費やしてしまいましたが、
今期は、1期目であるA級リーグを制して、是非名人に挑戦・奪取してほしいと思っています。
地位が人を作るということもあり、だんだん馴染んでくるものではあるのでしょうが、
その座に就く前から「名人」の称号に似合わしいと感じる棋士はあまりいないと思います。
豊島八段の場合、将来の名人就位の可能性が高いという前評判だけでなく、
その雰囲気も名人という称号にしっくりくる感じが既にしています。
これだけ好調なのにも関わらず、今期喫した2敗のうちの1つが原因で、
竜王戦の決勝トーナメントに駒を進められなかったのは残念でした。
今期はここまで、名人戦、棋聖戦、王位戦、王座戦、竜王戦の挑戦者にはなれませんでしたが、
叡王戦(予選決勝進出)、棋王戦(ベスト16入り)、王将戦(挑決リーグ入り)は勝ち残っています。
棋王戦の挑戦者決定トーナメントでベスト16入りを決めたのが、先日の藤井四段戦でした。