昨日、藤井聡太竜王が佐藤天彦九段を破り、渡辺明棋王への挑戦を決めました。
年が明けて1月早々から羽生九段を迎える王将防衛戦、
そして2月からは六冠目をかけた棋王挑戦が並行して進行します。
六冠目である棋王位ですが、奪取の可能性が非常に高そうではあるものの、
先の竜王戦での広瀬八段の周到な準備は、渡辺棋王にとって大いに参考になったと思います。
棋王戦までは渡辺棋王の対局がほとんどなさそうなので、手ぐすね引いて趣向を凝らしてくるでしょう。
両者によるこれまでのタイトル戦は、一方的なスコアになっていましたが、
今回はフルセットにまでもつれ込むような気がします。
一方でA級順位戦では、リーグ戦9局中6局を終えた現在、藤井竜王が1敗で単独トップに立っています。
続く2敗が5人もおり、残り3局のうち2局はその2敗勢(豊島九段と永瀬九段)、
もう1局は昨年の順位戦で敗れている稲葉八段という相手ではありますが、
だんだんと名人挑戦も見えてきました。
渡辺名人・棋王にとっては、藤井竜王を止めないと来春には一気に「九段」になってしまう可能性があり、
相応の覚悟で臨んでくるであろう棋王戦は大注目です。