庭に据えた睡蓮鉢によるビオトープ。
とある日に魚用の飼料を投入し過ぎた結果、翌日になって水が緑色に濁ってしまったことがありました。
一晩でここまで変わるかとびっくりしたのですが、15cm程度の水底が全く見えなくなるほどの濁りです。
ネットで調べてみると、どうやらこれは富栄養化によって藻類が繁殖した「アオコ」という状態。
ほどほどならば魚にも好ましい環境のようですが、行き過ぎると致命的になると。
その後の数日間に渡って、毎日半分くらいの水を入れ替えてみたのですが、効果は全く無し。
魚に与える悪影響もさることながら、水中が見えないとビオトープの醍醐味が失われてしまいます。
しばらく改善が見られないままだったのですが、
水路から網ですくってきた新たな生物達を迎えた日を境にして、みるみる水が澄んでいきました。
つまり、新しくやってきた生き物の中に殊勲者がいるのは確実で、
その候補はスジエビ・ヌマエビのエビ勢と、タニシ・カワニナの貝勢でした。
再びネットで調べてみたところ、どうやら大活躍をしてくれたのはタニシだったようです。
タニシは、水を濾過して微生物をこしとることができるとのこと。
同じ貝でも、カワニナにはこの機能は無いんだそうです。
カワニナは細長いコロネ型ですが、タニシはもっとずんぐりしています。
普段網を振るっている水路では、取れる貝の9割以上はカワニナで、タニシは僅かでした。
このタニシの実力を認識する前は、特に区別せずに貝を持ち帰っていたので、睡蓮鉢中のタニシの数は2-3匹だったのですが、
それでもこれだけの結果を生んだのですから、その馬力たるや、相当なものです。
その後、早速タニシを狙って水路に出かけ、15匹を新たに迎えました。
キムチパックのビオトープも濁ってしまったことがあったのですが、
タニシを2匹入れたところ一晩で改善して、その後は全く濁っていません。
貝は、魚が食べ残した飼料や、壁面についた苔も食べてくれるので、ビオトープには欠かせない住人です。
しかし、カワニナとタニシとの間には濾過という決定的な差が存在しているので、基本的にはタニシのみで大丈夫かなと。