ここ最近の近所の公園は、毎年恒例ながら酷いことになっていました。
草木も池もあり、動物も鳥も魚もいて、通勤時に通り抜けているとても好きな場所なのですが、
毎年のこの時期、馬鹿騒ぎの喧騒の横を通り過ぎるのは忍耐です。
私は、桜を含めた植物の「花」もそんなに好きではありません。
ベランダや庭などで植物を育てている人は、
その執心の大部分が花に向けられているのではないかと想像しますが、
私は、花ではなく緑の葉が好きです。
花は、自身の繁殖を目的として植物が特化した、外部へのアピール組織ですから、
人間で言えば異性の気をひくための行動、つまり化粧やかっこつけに相当するでしょうか。
私はそれらも一様に大嫌いですが、桜の花ではなく葉桜を愛でたいという感情も考え合わせると、
我ながら根底に一貫した価値観があるんだなと実感します。
好きな葉についても、剪定して極端に人工的な形に仕立てられたものについては、
人間の都合で見た目を変更しようという醜さが鼻について見苦しく感じます。
犬に服を着せるというのも同じ系統ですが、
そういうことをする人は、自分も毛皮の上に服を着て散歩をしたらどうでしょうか。
全てが葉桜に変わって、好きな公園の景色が軽薄な雰囲気から解放された日は格別の気分です。