スズメを始めとした野鳥達へ給仕している冬期限定食堂ですが、そろそろ終盤にさしかかってきました。
今年のお品書きは、10年くらい前にまとめ買いした粟玉と、こちらは消費期限内のすり餌団子。
このほど、粟玉がようやく底をついてきたので、新たに「野鳥のまき餌」という品を仕入れました。
粟玉だけでなく、もっと大きい粒でマイロ、オーツ、キビ、カナリアシード、
そしてトウモロコシが混じっています。
大きい方が食べ応えがあっていいかなと思ったのですが、
流石にトウモロコシは大きすぎて、スズメは食べることができない様子。
それでも、給仕しておけばシロハラやハトが食べてくれるかなと思いきや、食堂にずっと残されています。
乾燥したトウモロコシの粒はカチカチで、ものすごい硬さ。
あれを飲み込んでも、特に小鳥には消化するのが難しいような気がします。
そこで、食堂のシェフとして、ひと手間加えることに。
まず、長時間水に浸してみたのですが、ほとんどふやけず。
茹でれば柔らかくなるでしょうが、それには専用の鍋等の準備もいるので、まずは他の策へ。
一晩以上水につけて、わずかに水を吸ったトウモロコシをレンガの上に置いて、
庭で拾った握りこぶし大の石ですり潰してみました。
かなり荒いシリアルになりましたが、これを給仕してみたところ、
最初は戸惑っていたものの、徐々に皿から減るようになりました。
よくよく考えてみると、「自然の石を使ってトウモロコシをすり潰す」という営みは、
令和に生きるホモ・サピエンスとしては、便利な利器を見つけられそうなものですが、
果たして何か他に手段があるでしょうか。
手近なものでどうにか、と考えても意外と思いつきませんでした。
因みに、「野鳥のまき餌」のミックスからトウモロコシをより分けるのも結構大変で、
1.5kg入りの一袋をこなすのに1時間半かかります。
現在、2袋目をより分け終わって使用していますが、まだあと7袋仕入れてあるので、
来シーズンもこのメニューで頑張らねばなりません。
お客さんの様子を見ていると、どうも粟玉を一番好んでいるような気もするので、
次に仕入れる時は、粟玉のみの品にしようかと思っています。
シェフの手間も大幅に省けるので……。