近い将来、配当金に対して増税されそうな不穏な空気が漂っていますが、
もしそうなった場合には、個人的には小さくない打撃を受けます。
現行の税率20%が仮に30%になったとすると、
純粋に収入が12.5%減になりますので(”10%減”ではないというのは算数の引っかけ問題)。
増税するとしたら、5%増程度ではなく一気に10%はいきそうな気がしています。
政府は「貯蓄から投資へ」を標榜していますが、
配当益への増税は、これと相反するように見えます。
しかし、実のところは相反していないどころか、ちゃんと同じベクトルになっていると思っています。
実際に配当益に対して増税され、収入が減少してしまった場合に私はどう対応するでしょうか。
相場環境次第という前提はありますが、新たに高配当株を買い増して穴埋めしようとするでしょう。
売却益に対して増税した場合も同様で、
「税率が上がって阿呆らしくなったから、株売買はもうやめよう」
という投機家が果たしているでしょうか。
おそらく逆で、これまでよりももっと取引して利益を増やそうという方向に傾くと思います。
また、投資未経験者に関しても、
「税率が上がったから始めるのをやめとこう」とはならないでしょう。
やらない人はたとえ非課税でもやりませんし、
これから始めようとする人にとっては、その時の税率が何%だろうとそれが初見なので関係ありません。
つまり、配当益や売却益への増税は「貯蓄から投資へ」の少なからぬ推進力になり得るのです。
現在の政府は、こういう考え方をしているのでしょうか。
もっとも、個人投資家全てを敵に回した場合には、その次の選挙が懸案事項になるでしょうけども。