先日、庭の柑橘系の木にアゲハチョウのつがいが産卵しているのを見かけました。
後でよく見てみると、黄色い卵がいくつか産み付けられています。
ところが、このつがいは産み付けるのが下手っぴだったようで、
目的の柑橘ではなく、その下に生えている剣状の草に付いてしまっている卵も。
アゲハの幼虫は柑橘の葉しか食べませんので、その草の上で孵化してしまった幼虫の前途は絶望的です。
よく見てみると、黒くなって孵化が近い卵もありますし、すでに幼虫になっているものも2匹いました。
その2匹はちゃんと柑橘の葉の上にいたのですが、その木はまだ小さくて葉の数が少なく、
幼虫がさなぎになるまで養えるかどうか心許ありません。
すぐ横にもう1本柑橘の木があり、こちらには葉がたくさんついています。
そこで、この2匹の幼虫を引っ越しさせることにしました。
潰してしまわないように指先でそっとつまみ、大きな方の木の葉の上に移します。
ところが1匹目を移していた際、新しい葉への捕まりがまだ甘かったらしく、下へと滑落!
下は草むらになっているので、見つけるのは困難です。
彼が自力で柑橘の木に這い上がるのは無理でしょうから、親切が仇になっての滑落死となってしまいました……。
心の中で必死に詫びながら、慎重に2匹目にかかり、今度はなんとか無事に移すことができました。
今後も毎日、小さな柑橘の木と、その下の草の上をチェックして、
幼虫が生まれていたら、せっせと大きな木へ引っ越しさせようと思います。
私は幼い頃、アゲハチョウの幼虫を採取してきて、よく家で育てていました。
確か、キアゲハはパセリに卵を産むんでしたっけ。
小学生低学年の頃の将来の夢は、「昆虫博士」でした。
庭にはいろんな生き物がいます。
夜には出ていかないので、ヤモリはまだ見たことがありませんが、トカゲは日中によく出現します。
先日は、睡蓮鉢に浮かんでいるウキクサの上に1cmくらいの小さなカマキリがいたので、陸上に避難させました。
子供の頃、梅雨時の紫陽花の花のところで小さなカマキリをよく見つけていました。
桜を含め、華美すぎる花には全く興味のない私ですが、その遠い記憶のせいか、紫陽花の花は今でも好きです。
そういえば先日、「『セミの寿命が1週間』というのは誤り」という観察データを発表した子供の記事がありました。
しかしそもそも、セミの寿命を論じる上で、人間の目に触れる成虫期しか考慮しないというのは、大いなるエゴでは。
寿命に卵の時期を含めるかどうかは議論が分かれるかもしれませんが、
少なくとも、幼虫の時期は彼らの立派な「虫生」の一部ですので、これを切り離すのは不自然だと思います。