ノーベル医学生理学賞を受賞した先生の研究室では、
ランチを食べながら論文を読み合わせる「ランチセミナー」なる勉強会をほぼ毎日行っていたそうな。
私の感想はただ一言、「地獄」。
食事は一人でないと嫌な私にとっては、職場の同僚と毎日一緒にランチをするだけでも地獄、
昼休みにまで「勉強会」ということで更なる地獄です。
この研究室の方達は、研究を趣味で生き甲斐にしているのでしょうから、
昼休みのみならず、週末も盆も正月も没頭されているのでしょう。
「基礎研究を推進するには、研究者の待遇改善が必要」
日本人が科学系のノーベル賞を受賞する度に聞かれる声ですが、
私は、その必要は全く無く、現状で十分だと思っています。
待遇や安定性に不満を持って研究職に尻込みするような人材は、そもそも大した戦力にはなりません。
生き甲斐にまでしてしまうような「趣味」なのですから、
報酬や安定はおろか、霞を食べながらでも、幸福な顔をして研究に没頭できる人達はちゃんといて、
そういう人達からしか、実になる成果は生まれてこない筈です。
待遇改善をすれば、報酬に見合わないタダ飯食らいが増えるだけだと思います。