実績のあるプロ野球選手の引退表明が相次いでいますが、その報道の際に気になるのが、
まるで長年の功労に報いる恩賞のようにコーチ職を打診していること。
コーチ業をいったい何だと考えているのか、皆目理解ができません。
プロ野球選手を経験していないので、選手から見たコーチの影響力が正確に把握できていないのですが、
もし選手の成長に何の影響も及ぼさないお飾り職であるとすれば、
そんなポストに年間何千万もの経費をかけている事実が浮世離れしています。
上場企業なら、株主からの非難が轟々ではないでしょうか。
一方で、もしコーチが、若手の成長や不振に陥った選手の打開に大きな影響を及ぼす存在だとすれば、
「選手としての長年の貢献」など、コーチの人選に当たって考慮すべき因子でないのは明白です。
いきなり理論が違うコーチに変わってしまえば、選手は混乱するでしょうし、
そもそも「名選手は名コーチならず」というケースがほとんどでしょう。
株式投資をしていると、企業は毎年増収増益の成長を求められて大変だなと思います。
しかし、親企業の宣伝広告費を食い潰しているだけで(企業としての)生産性は皆無であるプロ野球球団における、
このような馬鹿げた人事の横行を目の当たりにすると、
常に増収増益を目指すくらいの集団でないと、しっかりしたガバナンスは存在し得ないのだと実感します。