甲子園で選抜高校野球が行われています。
夏との差別化をはかって設けられたのであろう21世紀枠という制度について、当の選手自身はどう感じているのでしょうか。
21世紀枠での出場校は、当然ながら野球の実力が劣っている場合が多いです。
それにもかかわらず、当の本人達が胸を張って「甲子園出場経験有り」と言えるのかどうか。
因みに、庶民の草野球界では甲子園プレーヤーはスター扱いです。
また、対戦相手が強豪私立だった場合、その私立の選手達はいつも通りの精神状態でプレーできるのかどうか。
甲子園という大舞台で、いつも通りのプレーに徹して情け容赦ないスコアを刻むか、
あるいは「手加減」をするか、どちらかを選ばねばなりません。
地域ごとのレベル差によっても同じような状況は起こり得ますが、
選手達が、「かりそめにも予選で(野球で)結果を出して甲子園にやってきた」という矜持を持てるかどうかで、
対戦している両校の選手の心の持ちようは全然違うと思います。
一部の私立高校が野球留学で選手を集め、プロ球団みたいな設備で鍛錬することについては、
個人的には咎めるほどのことではないと思っています。
そういう「ヒール役」がいた方が観ていて楽しめますし、ヒール同士のハイレベルで壮絶な潰し合いは一興ですから。
あと、学校紹介で「文武両道」と形容されるケースについて、ツッコミを入れたいです。
学校全体で見れば、甲子園にも出場しているし、進学者も多いのかもしれませんが、
それぞれ担っている学生は別人でしょうから。
下手すると校舎も別で(野球部員の「校舎」であるグラウンドや寮が本校とは離れている場合がありますし)、
互いに接触する機会も乏しいのではないかと想像しています。
私が高校生の頃、模擬試験の成績上位ランキングでは「智弁和歌山」の名前が多く見られましたが、
さすがにその中に野球部員は一人もいなかったでしょう。
いや、そもそも模擬試験なんか受けていないかも。