第3期叡王戦のカードが、金井六段と高見新六段に決まりました。
どちらが勝っても初タイトルとなります。
二人とも、トーナメントでそうそうたる顔ぶれを破ってきていますので、
タイトル戦の番勝負を戦うのにふさわしいと理解してはいるのですが、
どちらもタイトル未経験同士の番勝負を「タイトル戦」と呼ぶのに、少し違和感を感じてしまいます。
事実上の「第1期」なので特殊な状況ということではありますが、
タイトル昇格前とは言え、前期叡王として佐藤天彦名人がいる訳ですから、
今回の「第1期」叡王戦は、金井六段と高見六段の勝者が、
佐藤天彦名人と番勝負を戦うという方式が良かったのではないかと思います。
おそらく賞金額で決まっているのだと思いますが、
タイトル戦における叡王戦の序列が、名人戦と竜王戦に次ぐ3番目というのも、保守的な私にはちょっと……。
羽生竜王の「永世七冠」にも叡王は含まれていませんし(そもそも現段階では叡王に永世位の規定が無い)、
これから時間をかけてゆっくりと、タイトル戦としての風格を醸成していくことになるのでしょう。