先週、ドラフト会議が行われました。
私は野球にしか興味が無い(無かった)ので参考にならないのですが、
いろいろあるプロスポーツ界において、何故野球だけ新人の入団先を振り分けるイベントがあって、
そのイベントがこれほどまでに注目されるのか、常々不思議に思っています。
他のスポーツでは、新人の獲得は自由競争なのだと想いますが、それでうまく回っているのでしょうか。
また、甲子園で名前を売った選手もいるので、その行方を巡ってファンやマスコミが騒ぐのはわかりますが、
球団側が、ドラフト会議を「直近の戦力補強」として真面目に捉えているのも不思議です。
過去の例を見れば、ドラフトで獲得した選手が翌年の大きな戦力になる確率は、あてにできるほど高くないのは明らかな筈。
目玉と騒がれて入団した選手に限ったとしても、翌年に期待通りの結果を出せる確率は10-20%くらいではないでしょうか。
アメリカからの流行で、野球でも統計学的な確率論が流行っていますが、そういう数字を参考にしてみれば、
例えば、今年先発投手が不足したからといって、
スター性も将来性もある高校生の指名を回避して、即戦力とされる大学生や社会人の無難な投手に逃げるのは、
リスクとリターンが明らかに釣り合っていないと思います。
ドラフトで指名した新人が即戦力になるのと同じような確率で、
既存人材の中から台頭する選手が出てくる可能性もある訳ですし、
個人的には、ドラフトには「翌年の為の戦力補強」という意味合いは一切持たせるべきではないと考えます。
そうすると必然的に、ライオンズやカープ、ファイターズのように、
大金のかからない有望な高校生を毎年獲得し続けた方が、チームの戦力は長期に渡って安定する筈。
生え抜きの選手が活躍すればファンも盛り上がりますし、いいことしかないでしょう。
裏金や大金を積んで獲得した超目玉新人や、大物FA選手を陣頭に立たせて戦うチームを応援したい!という、
奇特なG党やT党の方については、私からは何も言うことはありませんが……。