以前の冬の就寝時には、体の上に毛布、そしてその上に羽毛ぶとんを掛けていました。
ある時、これでは掛ける順番を間違えていて、羽毛ぶとんの上に毛布というのが正しいという情報に接したのですが、
見た目の不自然さをどうしても受け入れられませんでした。
しかし一昨年の冬、試しに毛布を抜いて羽毛ぶとんだけで寝てみたところ、その威力にびっくりしました。
体に密着させた時の羽毛ぶとんの吸熱・保温力と、その間に毛布を挟んで隔絶してしまうことの絶大なるマイナス効果に愕然としたのです。
また、上から更に毛布をかける必要は全く無くて、どんなに寒くても、羽毛ぶとんの直掛け1枚で十分でした。
羽毛ぶとんが自分の体温を溜め込む能力があれ程とは、想像もしていませんでした。
先入観が誤っていた例としては、人生で最大級の衝撃だった気がします。
たとえ屋外でも、上下共に羽毛ぶとんにくるまっていれば、快適に眠れるのではないでしょうか。
羽毛ぶとんのおかげで、冬季の睡眠時間は桃源郷です。
正確には、床についた時が一番の幸せで、翌朝目が覚めた時は圧倒的な絶望感。
幸か不幸か、私は寝つきが異様に良いので、感覚的には、電気を消して横になった次の瞬間には朝になっています。
夢をみた場合には、その記憶の分だけ睡眠時間の長さを実感できるのですが、
夢というと、たいていは何かに遅刻しそうだとか、高い所から落ちそうだとか、
あまりいい気持ちにはならない内容が多いので、それはそれで幸福感の妨げになってしまいます。