甲子園真っ盛りですが、高校野球に関して、
私の「ひねくれもの」さ加減を端的に表している記憶。
それは、学生時代に野球部員だった時、
自分が試合に出ていない状況下では、チームの勝利を望んではいなかったことです。
その日も早く帰れますし、次の試合にも来なくて済みますので、早く負けて欲しいと思っていました。
自分が試合に出場していないとしても、
いつも一緒に練習してきたチームメイトに声援を送って一緒に戦う。
一般的にはそれが正論ですが、私のひねくれた価値観はそれを是とはしません。
一緒に汗を流しているとはいえ、チームメイトは気の合う連中ばかりではありませんでした。
いや、いけ好かない人間の方が多かったくらいです。
現在嗜んでいる草野球のチームメイトの場合も、
ちゃらちゃらしている、教養があまりない、喫煙者、と私が生理的に受け付けない要素を満載している人が大多数。
学生時代の野球部における状況も然りで、私と相性の良いメンバーはごく少数でした。
そんなチームメイトがプレーしているチームを、私がベンチやスタンドから応援する気になる訳はありません。
もしチームメイト全員との仲が良かった場合には、たとえ自分が補欠だったとしても、
チームを応援しようという気も湧いてくるのかもしれませんが(いやたぶん無理か)、
その行動の意義は、「野球」というスポーツとは完全に別物だと思います。
私が望むのは、ボールを投げて、打って、取るスポーツを自分でプレーすることであって、
チームの絆を確かめ合いながら、ベンチやスタンドから声援を送るのが好きな訳ではありません。
その意義を否定はしませんが、私は全く興味が無いです。
高校時代の野球部では、特に先輩連中が嫌いでした。
もちろん気が合って仲の良い先輩もいましたが、一方では顔を見るのも不愉快なのもいました……。
また、高校時代の監督には絶句させられました。
私は球威のない技巧派の投手だったのですが、監督は某都知事よろしく「球威ファースト」という思想でした。
1年生時の大会で、私はエースナンバーをもらうことができ、
1回戦で、地元では比較的強豪で甲子園出場経験もある私立高校と対戦しました。
先発した私は、確か4回4失点くらいで降板し、その後を球威はあるが制球難のチームメイトがリリーフしました。
すると彼はストライクが全く入らず、4者連続四球であえなく降板。
もちろん試合には敗れました。
そして次の大会。
チームメイトの制球難は改善してはいませんでしたが、エースナンバーは彼の背中に移りました。
監督は、私の球威の無さがよっぽど気に入らなかった様子です。
それにしても、ストライクが入らない投手より低評価とは、なかなかパンチの効いた侮辱でした。
もちろん野球は大好きでしたが、そのチームで野球をしたいという気持ちは霧散し、
高校2年の途中で退部することになったのです。
気の合う仲間ばかりというチームで野球ができれば、それはこれ以上ない幸せですが、
現実にはなかなか難しいものです。