その理由については、「自分は野球に専念するため」というのが常套句ですが、私はこれに賛同できません。
プロ野球選手にまで登りつめるくらいの選手ともなれば、
幼い頃から野球一筋で、他の教養は身につけてこなかったというのが一般的なイメージです。
高校の授業中に寝ていたりしても、それが微笑ましく、
あるいは美談っぽく受けとられることも多々ある気がします。
しかし、そのような良くも悪くも「野球バカ」な人間を是とすべきではありません。
それが高校生ならばまだしも、社会人ならば尚更です。
「代理人」が担うのは契約交渉ですが、自分の労働条件すら自分で交渉できないというのは恥ずべきことでは?
社会人としての最低限の責任として、自分で交渉できる能力を身につけるべき、
あるいは最低でも身につけようと努力すべきです。
怪しい投資などの勧誘においても、そんなプロ野球選手はネギを大量に背負った典型的なカモなのが容易に想像できます。
大金持ちであり判断能力が希薄という点で、まさにうってつけです。
野球は数字のスポーツと言われますが、
打率や勝率、防御率の算数的意味を理解していない選手もいるのではないかと私は妄想しています。
「年俸に見合った成績」という概念も持てずに、
年俸2億円で10勝の投手が「二桁勝利」を盾に代理人を通じてアップを要求するなどという理不尽が日常茶飯ですが、
そんな相手をしなければならない球団首脳の苦労は察するに余りあります。
しかも、実際に対面している相手は「報酬」が唯一無二の目的であり、建設的な話は通じない「代理人」なのですから。
そもそも、プロ野球の給与システムは「前年の成績に応じた年俸制」なのに、
出来高をつけるというのも全く意味がわかりません。