今日の個別株ポートフォリオは、上へも下へもめまぐるしい展開でした。
まず、最注目のニプロ (8086)の本決算は、なんとも形容のし難い内容。
まず配当は、一昨期が33.5円、昨期が29円と来て、今期予想は37.5円。
一昨期を超えていますし(昨期の当初予想である40.5円には届きませんが)、納得できる数字でした。
ただ、過去2年続けて全く予想通りには着地していないので、あまり信用はできません。
一方で業績の方は……。
先の第3四半期決算の時、既に通期見通しの数字を超えているのに、何故か上方修正をしませんでした。
今から思えば、かなり怪しげな態度だったということですが……。
なんと!第4四半期分は純利益がマイナス(つまり赤字)ではないですか!
第4四半期分の売上高の数字はいたって普通ですが、
営業利益は激減してぎりぎりのプラス、
しかしそれ以降の経常利益と純利益はがっつりマイナスです。
この要因については、第3四半期決算発表の時点で把握していたのでしょうが、一体なんだったんでしょうか。
第3四半期と今回で損益計算書を比較してみると、今回で初めて大きく計上されている営業外費用は、
「シンジケートローン手数料」なるものが1,216(百万円)と(第3四半期時点ではゼロ)、
為替差損が2,273(百万円)です(第3四半期時点では209(百万円))。
為替差損は第3四半期までで消化し終わっているのかと勝手に思っていましたが、
第4四半期にこのようにドカンと計上する予定だったので、上方修正しなかったのでしょうか。
まあ、今はもう円安になっていますので、今期に向けてはもう忘れてしまっていい要素ですかね。
何はともあれ、10%を超えるすさまじい下落となりました……。
今期の業績予想は極めて良好なので(その通りにいくかどうかは不安ですが)、
永久株主として今後の健闘を祈りたいと思います。
ポートフォリオへのマイナス寄与で目立つのは、幸いこのニプロだけでした。
一方で、プラス寄与の孝行息子。
JCU (4975)のプラス10%を超える爆騰にびっくりしたのですが、
その原因を調べてみると、なんと昨日決算発表だったことが判明しました。
保有銘柄については、事前に発表日をチェックし、
適時開示速報は毎日全てのリリースについて、銘柄名をざっとチェックするようにしているのですが、
そのどちらもすり抜けてしまい、まさかの事後確認となってしまいました。
お気に入り10銘柄のひとつなのに……。情けない限りです。
今日の爆騰で明らかなように、内容は文句のつけようがありません。
上方修正した第3四半期時の通期見通しよりも上振れて着地していますし、
来期の予想も増収増益です。
配当予想ですが、最近株式分割をしたのにも関わらず、
一昨期と昨期の配当実績を換算せずにそのままの金額で掲載していたので、
一瞬、来期はほぼ半額へ減配されているのかと思ってびびりました。
実際のところは、昨期の65円(分割換算後)から今期は70円予想ですから、立派な増配です。
最近は、持ち株の中でも最上位ではないかと思われる勢いで、頼もしい限りです。
もう一つ、目立って騰がったのは、昨日業績の上方修正をした日本マクドナルドホールディングス (2702)です。
確かに目を張るような業績の回復ぶりではあるのですが、
好業績を入り口にしてこの銘柄を買う人がいるというのは意外です。
近鉄エクスプレス (9375)は、本決算発表を行いました。
同時に2018年度までの中期経営計画を大幅に(数字が半分くらいに!)下方修正しました。
ただし昨期業績については、第3四半期時の通期見通しと比べると、本決算は大幅に上振れています。
また今期業績の予想は、なんとか下げ止まった感もありそうな数字です。
配当は26円を維持という予想。
明日の株価への影響は全くわかりません。
前回、第3四半期は予想に対して大幅に逆行高しましたので、今回は下でしょうか。
今日決算発表だった日産自動車 (7201)。
高配当を目当てに、落ちていたところで100株だけ買っていました。
しかし、昨日のトヨタ自動車の業績変調を目の当たりにして、
決算発表後に、わずかばかりの含み益が吹き飛んでしまう図を生々しく想像してしまいました。
実際の今日のトヨタ自動車は底堅かったのですが。
売り注文は無事に約定し、4,000円くらいの利益で売却できたのですが、注目の決算内容は……。
昨期の48円から、今期は53円への増配予想ですが、
業績そのものは、売上高はほぼ横ばい、純利益は約20%の減益予想でした。
これは売っておいて正解だったかもしれません。
今日は材料がいっぱいで、良くも悪くも賑やかな日になりました。